長年愛用されたり、クローゼットで長く眠っていたりした「シャネル(CHANEL)」のバッグ。 「久しぶりに使おうと思ったら、色があせて白っぽくなっていた」「角のスレが目立つ」といったご相談をよくいただきます。
特にラムスキンなどの繊細な素材を使用したマトラッセは、経年変化で油分が抜け、乾燥して色あせが起きやすいアイテムです。
今回は、全体的な色あせとスレが見られた「ミニマトラッセ」のクリーニングおよび染め直し(色補修)の事例をご紹介します。
施工前の状態(Before)
まずは、お預かりした時の状態をご覧ください。

▲施工前の状態
全体的に黒色が退色し、白っぽく乾燥しているのがわかります。 特にマトラッセ特有のふっくらとしたキルティング部分の表面が擦れ、革の繊維が毛羽立っているような状態でした。
ここまで乾燥が進むと、通常の「シャネル バッグ クリーニング」や保湿ケアだけでは黒さを取り戻すことが難しくなります。そのため、今回は汚れを落とすクリーニングを行った上で、革に再び色を入れる「染め直し」の工程をご提案しました。
施工後の仕上がり(After)
適切な下地処理と補色を行った後の状態がこちらです。

▲施工後の状態
白っぽく見えていた部分にしっかりと黒色が入り、バッグ全体の印象が引き締まりました。 革に適度なツヤ感が戻ることで、ゴールドの金具もより映えるようになっています。
【今回の施工ポイント】
- クリーニング: 表面の汚れや酸化した油分を丁寧に除去。
- 染め直し(補色): 色あせた部分を中心に、革の風合いを損なわないよう慎重に染色。
- コーティング: 最後に色止めとツヤ出しの加工を行い、仕上げています。
「染め直し」をご検討のお客様へ(注意点)
当店では可能な限り元の状態に近づけるよう努めておりますが、染め直しは「新品に戻す魔法」ではありません。ご依頼の前に、以下の点をご理解いただけますと幸いです。
- 深いシワや傷について 色は戻りますが、革に刻まれた深いシワや、深い傷の凹凸まで完全に消えるわけではありません。今回の事例でも、使い込まれた味わい(シワ感)は残しつつ、色を綺麗に整えています。
- 質感の変化 染料や顔料を使用するため、施工前と比べて手触りが多少変化する場合があります(少し硬くなる、滑らかになる等)。
- ステッチ(糸)への影響 基本的にはステッチも一緒に染まります。糸色を残したい場合は別途ご相談が必要ですが、構造上難しい場合もございます。
シャネルのマトラッセを長く使うために
「シャネル マトラッセ 染め直し」は、諦めかけていたバッグをもう一度使えるようにするための有効な選択肢です。
- 全体的に色が薄くなってきた
- 角が擦れて白くなっている
- カビのような汚れがある
このような症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。 現在の状態を拝見し、クリーニングだけで済むのか、染め直しが必要か、最適なプランをご提案させていただきます。
